オーストラリアの未成年SNS禁止法、年齢確認が機能せず 政府調査で判明

世界で初めて「未成年者のSNS使用禁止」を法制化したオーストラリアで、その根幹となる年齢確認の仕組みがうまく働いていないことが分かりました。子どものネット利用をどう守るかは各国共通の課題であり、この結果は他国の政策議論にも影響を与える可能性があります。

何が明らかになったのか

7月8日、オーストラリア政府チームによる調査結果として、未成年者のSNSアカウント作成を防ぐための年齢確認が「まったく機能していない」ことが明らかになったと伝えられています。

オーストラリアは、未成年者によるSNSの使用を禁止する法律を世界で初めて運用している国とされています。今回の調査は、その運用実態を政府側が検証したものです。ルール自体は存在しても、実際に未成年のアカウント作成を止められていない、という点が浮き彫りになった形です。

なお、今回の元情報には具体的な確認手法や数値、対象となったサービス名などの詳細は含まれていません。ここで扱えるのは「政府調査で年齢確認が機能していないと判明した」という事実に限られます。

年齢確認はなぜ難しいのか

一般的に、オンラインサービスでの年齢確認にはいくつかの方法があります。自己申告による生年月日の入力、身分証明書のアップロード、顔などの生体情報を使った年齢推定などです。

ただし、それぞれに課題が指摘されています。自己申告は虚偽の入力を防ぎにくく、身分証の提出や生体情報の利用はプライバシー保護との兼ね合いが問われます。「年齢を正確に判定すること」と「利用者の個人情報を守ること」を両立させるのは、技術的にも制度的にも簡単ではないという構図があります。

今回の調査結果は、法律で禁止を掲げても、確認技術が追いつかなければ実効性を確保しづらいという現実を示したものと受け止められています。

政策をめぐる複数の見方

この種の規制については、立場によって評価が分かれます。

未成年をSNS上のリスクから守るという目的を重視する立場からは、たとえ完全でなくても規制を設けること自体に意義があるとの見方があります。一方で、確認が機能しないまま制度だけが先行すれば、実効性を欠いたルールになるとの指摘もあります。さらに、厳格な年齢確認は全利用者の個人情報提出につながりかねず、プライバシーへの懸念を示す声もあります。

どの視点を重視するかによって評価は変わり、単純に「成功」「失敗」と割り切れる問題ではありません。

まとめ

7月8日、オーストラリアの政府調査により、世界初とされる未成年SNS禁止法で年齢確認が機能していないことが明らかになりました。子どものネット利用の保護、技術的な実現性、プライバシーの保護という複数の要素をどう両立させるかが、今後の焦点になりそうです。同様の規制を検討する各国にとっても、参考となる事例といえるでしょう。