8月27日、東洋経済オンラインが報じたところによると、トヨタ自動車元社長の奥田碩氏と、コマツ元社長の坂根正弘氏がこの夏相次いで亡くなった。両氏の経歴を振り返ると、日本企業特有の人材育成の在り方が改めて注目される。
30秒でわかるポイント
- トヨタ元社長・奥田碩氏、コマツ元社長・坂根正弘氏が2026年夏に相次いで死去したと伝えられている
- 両氏は生え抜き社員として現場を経験し、左遷や海外勤務を経て経営トップに上り詰めた
- 記事では、こうした経験がゼネラリスト型経営者を育てた要因として紹介されている
二人はどんな経営者だったのか
奥田氏はトヨタ自動車の社長を務めた人物で、坂根氏はコマツの社長を務めた人物だ。
両氏とも新卒から同じ会社で働き続けた「生え抜き」社員で、現場の実務を長年経験してきたことが共通点として挙げられている。
記事によれば、こうした現場経験の積み重ねが、後に経営トップとして組織を導く力になったとみられる。
「左遷」と「海外行脚」という経験
概要では、両氏のキャリアにおいて「左遷」や「海外行脚」と呼ばれる経験があったことが触れられている。
一般的に左遷は不本意な人事異動を指す言葉だが、記事はこの経験が経営者としての視野を広げるきっかけになったという見方を紹介している。
また海外での勤務経験も、国内だけでは得られない多様な視点を養う要素として位置づけられているとみられる。
ゼネラリスト育成とジョブ型雇用、それぞれの考え方
近年、日本企業では特定の職務に特化した人材を採用・育成する「ジョブ型雇用(職務内容や必要スキルを明確に定めて人材を配置する雇用方式)」の導入が進んでいる。
記事は、奥田氏や坂根氏のようなゼネラリスト型の経営者育成が、こうした流れの中で見直される価値を持つという視点を示している。
一方で、ジョブ型雇用には専門性の高い人材を育てやすく、即戦力を確保しやすいという利点もあり、どちらが優れているかは一様に決められるものではない。
企業の規模や業種、経営環境によって、ゼネラリスト育成とジョブ型雇用のどちらが適しているかは異なるとする見方もある。
まとめ
トヨタとコマツという日本を代表する製造業で経営トップを務めた奥田碩氏と坂根正弘氏が、2026年夏に相次いで世を去ったと伝えられている。両氏のキャリアに共通する「左遷」や「海外行脚」といった経験は、現場を知り尽くした経営者を育てる一つの道筋として紹介された。ジョブ型雇用が広がる現代において、こうした人材育成の在り方を振り返ることは、働き方や組織運営を考える一つの材料になりそうだ。
出典: 東洋経済オンライン