ワンフェス「3Dスキャン禁止」を多言語で告知 “デジタル万引き”対策で中国語・韓国語も

7月14日、フィギュアの祭典「ワンダーフェスティバル」(ワンフェス)が、会場での「3Dスキャン禁止」を日本語だけでなく中国語・韓国語・英語でも告知していることが伝えられた。海外からの来場者、いわゆるインバウンドのファンも意識した多言語対応となっており、造形物のデジタル無断複製、いわゆる“デジタル万引き”への対策として注目を集めている。

「3Dスキャン禁止」を多言語で告知

報道によると、ワンフェスは会場に展示される造形物やフィギュアを3Dスキャンする行為を禁止している。詳細な説明は日本語で書かれているが、告知用のバナー画像には日本語のほか、中国語、韓国語、英語で禁止事項が明記されているという。

これは、国内のファンだけでなく、海外から訪れる来場者にもルールを確実に伝える狙いがあるとみられる。近年、国内のイベントには多くの海外ファンが訪れており、多言語での注意喚起はその実情を反映した対応といえる。

“デジタル万引き”とは何か

「3Dスキャン」とは、専用の機器やスマートフォンのカメラなどを使い、立体物の形状をデジタルデータとして取り込む技術を指す。取り込んだデータは3Dプリンターで出力したり、パソコン上で加工したりできる。

こうした技術を使い、作り手の許可なく展示作品の形状データを取得する行為は、“デジタル万引き”と呼ばれることがある。物理的にモノを盗むわけではないが、造形物のデザインという創作物を無断で複製・利用できてしまうため、作り手の権利を損なう恐れがあると指摘されている。

ワンフェスには、企業の展示品だけでなく、個人やサークルが手がけたオリジナル造形も数多く並ぶ。こうした一点物の作品を守るうえで、スキャン禁止の告知は意味を持つと考えられる。

技術の進歩と権利保護のバランス

3Dスキャン技術は、製造業や医療、文化財の保存など幅広い分野で活用が進んでいる便利な技術でもある。一方で、誰でも手軽に立体物をデータ化できるようになったことで、創作物の無断複製という新たな課題も生まれている。

技術そのものは中立的なものであり、どう使うかによって評価は変わる。イベントの主催者側が明確なルールを示し、来場者に周知することは、こうした課題に対する一つの現実的な対応と受け止められている。

まとめ

7月14日、ワンフェスが「3Dスキャン禁止」を日本語・中国語・韓国語・英語の多言語で告知していることが伝えられた。海外ファンの増加を背景に、造形物のデジタル無断複製、いわゆる“デジタル万引き”への対策を強化する動きといえる。便利な3Dスキャン技術が普及するなかで、創作物の権利をどう守っていくか。イベント運営における新たな論点として、今後の各種イベントの対応にも注目が集まりそうだ。