AI音楽生成「Suno」がYouTube・Deezerから数百万曲を無断収集か 流出ソースコードで手法判明

7月17日、AI音楽生成サービス「Suno」から流出したとされるソースコードにより、同社がYouTube MusicやDeezerなどから数百万件の楽曲や歌詞を収集していた具体的な手法が明らかになったと、テクノロジーメディアのGigazineが報じました。AIの学習データがどのように集められているかは、著作権や利用ルールの観点で今後の大きな論点となるテーマです。

何が明らかになったのか

報道によると、流出したソースコードには、Sunoが学習データを構築するために外部サービスから楽曲や歌詞を大量に収集していた形跡が残されていたとされています。

コードには以下のような情報が含まれていたと伝えられています。

  • 収集対象となったサービス名(YouTube Music、Deezer、Geniusなど)
  • 収集済みデータの規模を示す記述
  • YouTubeから音声を取得する際に外部のプロキシサービスを利用していた形跡

「スクレイピング」とは、Web上のページやデータを自動的に取得・収集する技術を指します。今回は、AI音楽モデルの学習に使う楽曲や歌詞データを、こうした手法で集めていたとみられると報じられています。

なぜ問題として注目されているのか

AI音楽生成サービスは、大量の既存楽曲を学習することで新しい音楽を生成します。そのため、学習に使うデータをどこから、どのように入手したかが重要な論点になります。

今回のケースで指摘されているのは、他社サービス上の楽曲や歌詞を、権利者の許諾を前提としない形で収集していた可能性がある点です。多くの音楽配信サービスや歌詞サイトは、利用規約で自動収集を制限しているケースが一般的とされます。

一方で、AI開発の分野では「公開されている情報をどこまで学習に利用してよいか」をめぐって世界的に見解が分かれています。

  • 権利者側:無断での大量収集は権利を侵害する、あるいは利用規約に反するとの立場
  • AI開発側:一般に公開された情報の学習は技術発展に不可欠だとする立場

この両者の主張は各国で議論が続いており、明確な国際ルールが確立しているわけではありません。今回の報道も、こうした論争の一例として位置づけられます。

今後の焦点

現時点で判明しているのは、あくまで流出したとされるソースコードから読み取れる内容にとどまります。Suno側がどのような説明を行うか、また対象となったサービスや権利者がどう対応するかは、本記事の情報時点では明らかになっていません。

AI生成コンテンツの普及に伴い、「学習データの出所」と「権利処理のあり方」は、音楽に限らず画像・文章など幅広い分野で共通の課題となっています。

まとめ

  • 7月17日、AI音楽生成サービス「Suno」の流出ソースコードから、YouTube MusicやDeezerなどから数百万曲を収集していた手法が判明したと報じられた
  • コードにはサービス名やデータ規模、外部プロキシ利用の形跡が含まれていたとされる
  • AIの学習データ収集をめぐっては、権利者側と開発側で見解が分かれており、明確な国際ルールは未確立
  • 今後はSuno側の説明や関係各社の対応が焦点となる

AIと著作権のテーマは、面接や時事対策でも問われやすい論点です。事実と論争の両面を押さえておくと、会話のネタとしても役立つでしょう。