疲れた時や退屈な時に思わず出る「ため息」について、7月28日、アイルランドのトリニティ・カレッジ・ダブリンの研究チームが、呼吸・瞳孔・注意力の変化を分析した研究結果を発表した。ため息が単なる呼吸の乱れではなく、注意力を立て直す働きを持つ可能性があるという。
30秒でわかるポイント
- トリニティ・カレッジ・ダブリンの研究チームが「ため息」の効果を分析
- ため息の前後で呼吸・瞳孔・注意力がどう変化するかを調査
- ため息には注意力を回復させる可能性があるとみられる
ため息は「無意識のリセット行動」か
私たちは疲れたり退屈したりすると、無意識にため息をつくことがある。
これまでため息は、単に深く息を吐き出す行動として捉えられがちだった。
しかし今回の研究では、ため息が呼吸だけでなく、脳の働きにも関わっている可能性が示されたとみられる。
瞳孔の変化に注目した分析手法
研究チームは、ため息をついた前後で瞳孔の大きさがどう変わるかに注目した。
瞳孔の大きさは、脳の覚醒度や注意力の状態を反映することが知られている生理指標のひとつだ。
このため、ため息の前後で瞳孔がどのように変化するかを調べることで、注意力への影響を間接的に確認できると考えられる。
呼吸パターンとの関連性
ため息は、通常の呼吸よりも大きく息を吸い込み、その後ゆっくりと吐き出す特徴的な呼吸パターンを持つ。
研究チームは、この呼吸パターンの変化と注意力の変化がどのように結びついているのかを分析した。
- 呼吸の深さや速さの変化
- 瞳孔の大きさの変化
- 注意力テストの結果の変化
これら3つの指標を組み合わせることで、ため息が体に与える影響をより詳しく捉えようとしたとみられる。
注意力への影響は今後さらに検証が必要
今回の報告では、ため息の前後で注意力に一定の変化が見られたとされているが、詳細な数値やメカニズムについてはさらなる分析が必要とみられる。
ため息が「注意力の低下を知らせるサイン」なのか、それとも「注意力を積極的に立て直す行動」なのかについては、今後の研究でより明確になることが期待される。
日常生活の中で無意識に行っている「ため息」という行動が、実は脳の働きと密接に関わっているとすれば、私たちの体の仕組みへの理解がさらに深まるきっかけになりそうだ。
まとめ
トリニティ・カレッジ・ダブリンの研究チームは、ため息の前後で呼吸・瞳孔・注意力がどのように変化するかを分析し、ため息が注意力の回復に関わっている可能性を示した。まだ詳細なメカニズムは明らかになっていない部分も多いが、身近な行動である「ため息」の新たな役割が見えてきたと言えそうだ。今後の研究の進展によって、より具体的な仕組みが解明されることが期待される。
出典: Gigazine