7月31日までに、国際サッカー連盟(FIFA)が発表した外部投資導入計画をめぐり、欧州サッカー連盟(UEFA)がワールドカップ(W杯)のボイコットを決定したことが明らかになった。サッカー界を統括する国際機関同士の対立は、今後の大会運営や資金調達のあり方に影響を与える可能性がある。
30秒でわかるポイント
- FIFAが7月28日に子会社設立と株式売却計画を発表
- UEFAが7月30日、計画実施ならW杯ボイコットを決定
- CONCACAF・AFCも同様に反対を表明、FIFAは7月31日に反論声明
FIFAが打ち出した外部投資計画とは
7月28日、FIFAは子会社を設立し、その株式を投資家に売却する計画を発表した。
この計画は、W杯をはじめとする大会運営に外部資本を導入する狙いがあるとみられる。
FIFA会長を務めるジャンニ・インファンティーノ氏が主導する提案とされている。
UEFAが即座にボイコットを決定
計画発表からわずか2日後の7月30日、UEFAはこの計画が実施された場合、W杯をボイコットすると決定したことを発表した。
外部資本の導入がサッカー運営に与える影響を懸念しての判断とみられる。
大会運営への民間資本参入は、収益構造や意思決定プロセスに変化をもたらす可能性があり、各連盟が慎重な姿勢を示した形だ。
他地域の連盟も相次いで反対表明
UEFAの決定に続き、以下の連盟も同様の反対姿勢を明らかにしている。
- 北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)
- アジア・サッカー連盟(AFC)
両連盟とも、インファンティーノ会長が示した外部投資導入案に反対する意向を表明した。
複数の大陸連盟が足並みをそろえて反対することで、FIFA執行部にとっては計画の見直しを迫られる状況となっている。
FIFAは反論、「サッカーを売り渡してなどいない」
これに対し、FIFAは7月31日に声明を発表した。
声明では「誰もサッカーを売り渡してなどいない」として、外部投資計画への批判に反論する姿勢を示した。
FIFAとしては、資金調達手段の多様化が目的であり、大会運営の独立性やサッカーそのものの価値を損なうものではないとの立場とみられる。
一方で、UEFAをはじめとする各大陸連盟は、外部資本の関与そのものに慎重な見解を持っており、両者の主張には隔たりが見られる。
今後、FIFAが計画を修正するのか、あるいは各連盟との協議を経てどのような着地点を見いだすのかが焦点となりそうだ。
まとめ
FIFAが打ち出した外部投資導入計画をめぐり、UEFAをはじめとする複数の大陸連盟が反対の姿勢を示し、W杯運営のあり方について国際サッカー界で意見の対立が表面化した。FIFAは「サッカーを売り渡してはいない」と反論しているが、各連盟との溝がどのように埋まるかは今後の協議次第とみられる。世界最大のスポーツイベントの一つであるW杯の運営体制に関わる問題だけに、今後の展開が注目される。
出典: BBC News Japan