2026年8月2日、Akamai Technologiesの中西一博氏が、最先端AIを悪用したWeb攻撃の実態と対策について解説した。企業のセキュリティ担当者だけでなく、日常的にネットを使う全ての人に関わる話題だ。
30秒でわかるポイント
- フロンティアAI(最先端の高性能AI)の登場でWeb攻撃の手口が変化した
- 従来の防御システム「WAF」を89%の確率ですり抜ける攻撃事例が確認された
- AIは休みなく攻撃パターンを試し続けることが可能になっている
WAFとは何か、なぜ突破されるのか
WAF(Web Application Firewall)とは、Webサイトやアプリケーションを不正アクセスから守るための防御システムのことだ。
これまでは人間の攻撃者が手作業で攻撃パターンを試していたため、突破には時間や手間がかかっていた。
しかし中西氏によると、フロンティアAIの登場によってこの状況が大きく変わったという。AIが自動で膨大な攻撃パターンを生成し、WAFをすり抜ける方法を効率的に見つけ出せるようになったためだ。
89%という数字が示す深刻さ
概要では、WAFを89%の確率ですり抜ける事例があったことが紹介されている。
これは単発の成功例ではなく、AIが繰り返し試行錯誤を重ねた結果として導き出された数字とみられる。
人間であれば疲労や時間の制約があるが、AIには休憩が不要だ。24時間365日、攻撃パターンの検証を続けられる点が、従来の脅威との大きな違いといえる。
予防策とその落とし穴
中西氏は、こうしたAIによる攻撃に対する予防策についても言及している。
ただし、対策には一定の限界や注意点、いわゆる「落とし穴」も存在するという。
具体的な対策の中身については、AIの進化スピードに合わせて防御側も継続的にアップデートしていく必要があるとみられる。
セキュリティ担当者にとっては、従来型の防御思想だけでは不十分になりつつある状況が浮き彫りになった形だ。
私たちの生活にどう関係するのか
Webサイトのセキュリティが破られると、個人情報の漏えいやサービス停止など、利用者側にも影響が及ぶ可能性がある。
日頃ニュースで見かける「情報漏えい」「不正アクセス」といった事件の背景に、こうしたAIを使った攻撃手法が関わっているケースも今後増えていくとみられる。
企業側の対策強化はもちろんだが、利用者側もパスワード管理などの基本的な防御意識を持つことが引き続き重要といえるだろう。
まとめ
2026年8月2日に伝えられたAkamai Technologiesの中西一博氏の解説からは、フロンティアAIの登場によってWeb攻撃の性質そのものが変化していることが分かる。WAFを89%すり抜ける事例が確認された点は、従来の防御体制の見直しを迫る材料となりそうだ。今後、AIを使った攻撃と防御の技術競争がどのように展開していくか、注視が必要な分野といえる。
出典: ITmedia NEWS