7月3日、エベレスト北側ルートで長年「グリーンブーツ」と呼ばれてきた遺体の身元が、DNA鑑定によって特定されたと報じられました。標高8500m地点という過酷な環境にある遺体の身元が確認されたことは、山岳遭難者の身元判明の難しさを改めて示すニュースとして注目されています。
「グリーンブーツ」とは何だったのか
「グリーンブーツ」は、エベレスト北側から山頂を目指す登山者が必ず通過する、標高8500mの洞窟にある遺体の通称です。着用していた緑色の登山靴が目印となり、山頂を目指すルート上の一種の「道しるべ」として長く知られてきました。
こうした通称がつけられていたこと自体が、エベレスト最高峰付近の環境の厳しさを物語っています。標高8000mを超える領域は「デスゾーン(死の地帯)」とも呼ばれ、酸素が極端に薄く、遭難者の遺体回収が極めて困難とされる場所です。
DNA鑑定で身元が判明
今回の報道によると、この遺体の身元はDNA鑑定によって確認されました。判明した人物は、インドチベット国境警察(ITBP、インドとチベットの国境地帯を管轄する組織)の登山隊員だったドルジェ・モルップ氏だとされています。
長年その正体が確定していなかった遺体について、DNA鑑定という科学的手法によって特定された点が今回のポイントです。過酷な高所環境で長期間置かれていた遺体の身元を確認する作業には、専門的な技術が必要になったとみられます。
なお、遭難の詳しい経緯や年代については、今回の元情報では明示されていません。断定的な補完は避け、公表された事実に基づいて理解することが重要です。
遺体回収ミッションを検討
身元が判明したことを受け、インド当局はモルップ氏の遺体を回収するミッションを検討していると伝えられています。
ただし、標高8500mという地点での回収作業は容易ではありません。デスゾーンでの活動は登山家自身の生命にも危険が伴うため、こうした回収がどのように、いつ実施されるのかは、現時点では具体的に示されていません。今後の動向を見守る必要があります。
まとめ
- 7月3日、エベレスト北側の目印「グリーンブーツ」の身元がDNA鑑定で判明したと報じられた
- 特定された人物はITBP(インドチベット国境警察)の登山隊員ドルジェ・モルップ氏とされる
- インド当局は遺体の回収ミッションを検討していると伝えられている
- 標高8500mの「デスゾーン」での作業は困難を伴い、実施時期などは現時点で不明
科学的な鑑定技術によって、長年不明だった遭難者の身元が確認された一件です。高所登山のリスクや、遭難者をめぐる課題を考えるきっかけになるニュースといえるでしょう。