Apple、OpenAIと元従業員2人を提訴「iPhoneの機密を盗んだ」損害賠償を求める

7月10日、Appleが自社の営業秘密を不正に取得されたとして、元従業員2人とOpenAIおよびその傘下企業を提訴したと伝えられました。生成AI分野で提携関係にある両社が、ハードウェア領域をめぐって法廷で対立する構図となり、テクノロジー業界の勢力図を読むうえで注目されるニュースです。

何が起きたのか

報道によると、Appleは、iPhoneなどの開発に関する営業秘密が、ハードウェア参入を進めるOpenAIへ流出したと主張しています。Appleは訴訟のなかで、元従業員が退職後に機密情報を持ち出した可能性や、組織的な人材の引き抜きが行われたと指摘しているとされます。

具体的な手口として、Appleは「面接の場で機密情報を聞き出す行為」があったと訴えていると伝えられています。採用面接を通じて、競合が把握していない開発情報を引き出そうとしたという主張です。Appleはこれらの行為に対し、損害賠償などを求めているとされます。

AI提携とは「無関係」と強調

今回の訴訟で注目されるのは、AppleがOpenAIとのAI機能に関する提携とは無関係であると明確にしている点です。

Appleは自社製品に生成AI機能を組み込む取り組みを進めており、OpenAIとの協力関係が知られています。今回の提訴はあくまでハードウェア開発に関わる営業秘密の問題であり、AI分野での連携そのものを否定するものではない、という立場をとっているとみられます。

企業間の関係は、ある分野では協力し、別の分野では競合するという複雑な構造になることがあります。今回のケースはその一例といえ、提携と対立が同時に存在する状況を示しています。

現時点で確認できること

本記事の情報は7月10日時点で伝えられた内容に基づいています。Appleが訴訟を起こしたこと、元従業員2人とOpenAIおよび傘下企業が対象であること、iPhone開発情報の流出を主張していることが報じられています。

一方で、OpenAI側や元従業員側の反論・見解については、現時点の情報からは確認できません。訴訟は双方の主張が法廷で争われる段階に入るとみられ、事実関係の最終的な判断は今後の司法手続きに委ねられます。片方の主張だけで結論を判断するのではなく、双方の見解が示されるのを待つ姿勢が重要といえます。

まとめ

  • 7月10日、AppleがOpenAIと元従業員2人を営業秘密の不正取得を理由に提訴したと伝えられた
  • iPhoneなどの開発情報がハードウェア参入を進めるOpenAIに流出したとAppleは主張している
  • 面接での機密情報の聞き出しや組織的な引き抜きが指摘されている
  • AppleはAI機能での提携とは無関係だと強調している
  • 現時点ではApple側の主張が中心で、相手方の反論は今後の展開を見守る必要がある

協力と競争が入り混じる大手テック企業の関係は、今後の業界動向を占ううえで押さえておきたいテーマです。