サルにも幾何学スキル?就学前の子どもと同程度の可能性、カーネギーメロン大の研究

7月21日、アメリカのカーネギーメロン大学の研究チームによる実験結果が報じられました。それによると、ヒト以外の霊長類であるサルも、就学前の人間の子どもと同程度の幾何学(図形を扱う数学の分野)スキルを持っている可能性が示されたということです。「図形を理解する能力は人間だけのものなのか」という長年の疑問に、新たな手がかりを与える研究として注目されています。

そもそも「幾何学スキル」とは何か

人間は、三角形や四角形といった図形を解釈する能力を自然に備えています。たとえば、地図に描かれた三角形が右を向いているのか左を向いているのかで方向を判断したり、同じ図形を異なる角度に回転させたものを見て「これは同じ形だ」と認識したりできます。

こうした「図形を認識し、空間的に処理する力」が幾何学スキルです。私たちが日常的に何気なく行っている作業ですが、実は高度な認知能力に支えられています。この能力が人間に特有のものなのか、それとも他の動物にも共通するのかは、これまで議論が続いてきたテーマです。

サルにも同程度の能力が示された

今回、カーネギーメロン大学の研究チームが行った実験により、ヒト以外の霊長類も就学前の子どもと同程度の幾何学スキルを持っている証拠が示されたと伝えられています。

具体的な実験手法の詳細は元の報道からは限られていますが、サルが図形を認識・区別する能力を持つことが示唆された点が今回のポイントです。就学前の子どもと「同程度」とされていることから、人間の初期段階の図形認識能力に近いものを、霊長類が備えている可能性があるとみられます。

この研究が注目される理由

この研究が興味深いのは、「図形を扱う知的能力が、人間だけの特別なものではないかもしれない」という点にあります。もし霊長類が人間の子どもと同程度の幾何学スキルを持つのであれば、その能力は人間の言語や教育によって後天的に獲得されたものではなく、進化の過程で共通の祖先から受け継がれた基盤的な認知能力である可能性が考えられます。

一方で、こうした動物の認知能力に関する研究は、実験の設計や結果の解釈によって評価が分かれることも少なくありません。今回の結果がどこまで一般化できるかについては、今後さらなる検証が必要になるとみられます。

まとめ

7月21日に報じられたカーネギーメロン大学の研究は、サルなどの霊長類が就学前の人間の子どもと同程度の幾何学スキルを持っている可能性を示すものでした。図形を認識する能力が人間だけのものではないかもしれないという点は、人間の知性の起源を考えるうえでも興味深いテーマです。動物の認知能力に関する研究は今後も進展が期待される分野であり、続報に注目したいところです。