デンマーク教育省は8月12日、高校の自宅作成課題におけるAI不正への対策として、口頭試問を義務付ける新ルールを発表した。生成AIの普及で課題の信頼性が問われる中、教育現場での対応策として注目される。
30秒でわかるポイント
- デンマーク教育省が高校課程「HF」の筆記課題「SSO」に口頭試問を必須化
- 筆記試験中はPC画面の監視も導入予定
- 学校管理下での課題作成も併せて促す方針
何が変わるのか
今回の発表の対象は、デンマークの2年間の高校教育課程「HF」で課される筆記課題「SSO」。
これまで生徒は自宅で課題を作成し提出する形が一般的だったが、新ルールでは提出後に口頭試問を行うことが義務付けられる。
口頭試問とは、生徒が提出した内容について教員から直接質問を受け、その場で答える形式の試験を指す。生成AIによる代筆や不正利用があった場合、内容を十分に理解していない生徒は口頭でのやりとりで対応が難しくなるとみられる。
PC画面の監視も導入へ
デンマーク教育省は口頭試問の義務化に加え、筆記試験中のPC画面監視も促す方針を示した。
生徒が試験中に生成AIなどの外部ツールを利用していないかを確認する目的とみられる。
- 口頭試問の義務化(SSO対象)
- 筆記試験中のPC画面監視
- 学校管理下での課題作成の促進
これら複数の対策を組み合わせることで、AIを使った不正の抑制につなげたい考えとみられる。
学校管理下での作成も促進
新ルールでは、自宅での課題作成に加えて、学校の管理下で課題を作成する形式も併せて促していく方針が示された。
学校内であれば教員の目が届きやすく、生成AIの不正利用を防ぎやすいという狙いがあるとみられる。
ただし、自宅学習の柔軟性が失われる可能性もあり、今後どのような運用になるかは明らかになっていない。
教育現場に広がるAI対策の動き
生成AIの普及により、レポートや課題作成における不正利用は各国の教育現場で共通の課題となっている。
今回のデンマークの対応は、口頭試問という従来型の評価手法を組み合わせることで、AI利用の有無を見極めようとする試みといえる。
一方で、口頭試問の導入は教員側の負担増加につながる可能性もあり、実施体制の整備が今後の課題になるとみられる。
まとめ
デンマーク教育省は2026年8月12日、高校課程「HF」の自宅作成課題「SSO」に口頭試問を義務付ける新ルールを発表した。あわせて筆記試験中のPC画面監視や学校管理下での課題作成も促す方針が示されている。生成AIの普及に伴う教育現場の不正対策として、今後の運用や他国への影響が注目される。
出典: ITmedia NEWS