7月14日、アメリカ国家安全保障局(NSA)や連邦捜査局(FBI)など13カ国の19機関が、ロシア政府の支援を受けたとされるハッカーが設定不備のあるルーターを狙っているとして、共同勧告を発表しました。通信やエネルギーといった重要インフラに関わる問題であり、企業だけでなく一般の利用者にも関係する話題です。
何が起きているのか
今回の勧告は、ロシア連邦保安庁(FSB、ロシアの情報機関)の第16センターに関連する攻撃者が、世界各地でルーター(インターネット接続を中継する通信機器)に不正アクセスしているとの内容です。狙われているのは、通信やエネルギーなどの重要インフラを支えるネットワーク機器とされています。
こうした攻撃は一度きりではなく、継続的に行われていると伝えられています。ルーターは家庭やオフィスから大規模なインフラまで幅広く使われているため、影響範囲が広い点が特徴です。
13カ国19機関が共同で勧告を発表
今回の勧告には、以下のような機関が名を連ねています。
- アメリカ国家安全保障局(NSA)
- サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)
- 連邦捜査局(FBI)
これらを含む13カ国19機関が共同で警告を発表しました。複数国の機関が足並みをそろえて注意喚起を行うのは、それだけ攻撃の対象が国際的に広がっていることを示しているとみられます。
サイバーセキュリティの分野では、こうした「共同勧告」という形で各国の機関が連携するケースが増えています。単独の国だけでは把握しきれない攻撃の全体像を、情報共有によって明らかにする狙いがあると考えられます。
なぜ「設定不備のルーター」が狙われるのか
今回のポイントは、攻撃対象が「設定不備のあるルーター」だとされている点です。ルーターは購入後にそのまま使われることも多く、初期設定のパスワードのままだったり、古いソフトウェアが更新されていなかったりするケースがあります。
こうした機器はセキュリティ上の弱点になりやすく、攻撃者にとって侵入の入り口になり得ます。通信を中継する機器が乗っ取られると、そこを通るデータが監視されたり、他の攻撃の踏み台にされたりするリスクが指摘されています。
なお、具体的にどの機種が対象なのか、被害の規模がどの程度かといった詳細については、今回の元情報の範囲では明らかにされていません。
まとめ
7月14日、13カ国19機関が、ロシア政府系とされるハッカーが設定不備のルーターを狙っているとの共同勧告を発表しました。通信やエネルギーなどの重要インフラが標的とされており、国際的な連携で注意喚起が行われた点が注目されます。ルーターの設定やソフトウェア更新といった基本的な対策の重要性を、あらためて意識させる出来事だといえるでしょう。