警察庁、トクリュウ指示役のスマホ情報を遠隔入手へ 新捜査手法の是非を検討会で議論

8月10日、警察庁は特殊詐欺や強盗などに関与する匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の指示役が使うスマートフォンの通信内容を遠隔で入手する新たな捜査手法について、有識者検討会の初会合を開いた。

30秒でわかるポイント

  • 警察庁が8月10日、トクリュウ対策の新捜査手法を議論する検討会を初開催
  • 指示役らのスマホ通信を遠隔で入手する仕組みの導入是非を検討
  • 提言を踏まえ、警察庁は今後法改正を目指す方針

トクリュウとは何か

トクリュウとは、特定の組織に属さず、SNSなどを通じて一時的に集まって犯罪を実行するグループを指す言葉だ。

指示役と実行役が直接顔を合わせないまま犯行が行われるケースが多く、実行役を逮捕しても指示役の特定や検挙が難しいことが課題となっている。

特殊詐欺や強盗事件でこうした形態の犯罪が目立つようになったことが、今回の議論の背景にある。

新たな捜査手法の内容

検討会が議論しているのは、指示役らが使用しているスマートフォンなどの端末について、その通信内容を遠隔で入手する捜査手法だ。

現場に立ち会わずに端末の情報を得られるようにすることで、指示役の特定や被害の未然防止につなげたい考えとみられる。

警察庁は、検討会がまとめる提言を踏まえ、必要な法改正を進める方針を示している。

導入をめぐる論点

新たな捜査手法の導入には、慎重に検討すべき論点が複数存在する。

  • 被害の未然防止や指示役の摘発につながるとの期待
  • 通信の秘密やプライバシー保護との関係をどう整理するか
  • 捜査権限の拡大に対する監視・チェックの仕組みをどう設けるか

これらの論点について、検討会は今後、複数回にわたり議論を重ねていくとみられる。

導入に前向きな立場からは、被害の拡大を防ぐための実効性ある手段として評価する声が想定される一方、慎重な立場からは、通信の秘密という基本的権利とのバランスをどう取るかが問われることになりそうだ。

まとめ

警察庁は8月10日、トクリュウの指示役が使うスマホの通信内容を遠隔で入手する新たな捜査手法について、有識者検討会の初会合を開いた。特殊詐欺や強盗の被害防止に向けた実効性と、通信の秘密など個人の権利保護をどう両立させるかが、今後の検討会での主要な論点になるとみられる。警察庁は提言を踏まえ、法改正の検討を進める方針だ。

出典: ITmedia NEWS